1970年代にSCHEURICH社にて作られた Fav Lavaのフラワーベース。
オレンジとホワイトの間のグレーのグラデーションが美しい花瓶です。

サイズ：外寸 φ120 × H205 mm

■Fat Lavaについて
1950年代から1970年代にかけて主に旧西ドイツで製造された「Fat Lava」と呼ばれる陶器製アート。Fat Lava を直訳すると「Fat=肥えた」「Lava=溶岩」。釉薬がまるで溶岩にように溶け出て固まったようなテクスチャーが特徴の陶器製品です。第二次世界大戦後、旧西ドイツでは「West German Art Pottery」と呼ばれる芸術性を取り入れた陶器製品を積極的に生産する動きがあり、その流れで生まれたのが「Fat Lava」です。
Fat Lavaの多くは機械によってベースが作られ、手作業によって釉薬を塗る作業が行われていました。全盛期には、100を超える陶器製造会社がさまざまなデザイナーとともに製品を作り、各社が釉薬の種類や塗り方を変え特徴のある製品を生み出しました。
手作業ならではのひとつひとつが異なる独特な仕上がり、テクスチャー、色使いが魅力です。今でもコレクターが多く、たくさんの人を魅了するアート作品です。

■SCHEURICH (1954年- ) について
SCHEURICHは、元々1927年 にAlois Scheurichによって創設され、手頃な価格の陶器やガラス製の装飾品 、家庭用品などを幅広販売していました。
事業が拡大すると、Scheurichは自身で陶器を製造することを 決心し、1954年にクラインホイバッハに工場を設立しました。
同社は急速に成長し、1950～80年代には陶器製造の分野でドイツ最大のメーカーとなり、今日も確固たる地位を維持しています。形状や釉薬など、当時は最も幅広い品揃えを誇り、輸出量も最大だったため、現在でも同社の製品はよく見られます。